■このブログは2018年7月26日に書きました。
こんにちは!
ソバネコです。
このブログは、
元プロボクサーで現在デザイナーである、ソバネコがボクシングについて書いたブログです。
今回は、ボクシングの試合の基本ルールや採点基準ついて書いています。
ボクシングの試合形式
よくテレビでボクシングの試合がありますが、試合のルールって知っていますか?
KO(ノックアウト)決着だとわかりやすいですが、両者の力が均衡してると判定決着の場合もありますよね。そう言った場合はどのような基準で採点されているんでしょうか?
ボクシングのラウンド数
ボクシングの試合は1R(3分間)戦い、その後1分間のインターバルを入れることが決まりになっています。
またラウンド数もボクサーの実力で異なります。
ボクサーの強さ | ラウンド数 |
C級ボクサー | 4R |
B級ボクサー | 6R |
A級ボクサー | 8R |
ボクサーのライセンスについては前回の記事で詳しく書きましたので、よかったらこちらもどうぞ
テレビで放送されるのは、世界タイトルマッチなどの大規模な試合だけなので、あまり馴染みが無いかもしれません。
タイトルマッチだとさらにラウンド数が増え、
タイトルマッチ名 | ラウンド数 |
日本タイトルマッチ | 10R |
東洋太平タイトルマッチ | 12R |
世界タイトルマッチ | 12R |
といった形で行なわれます。
勝敗の決まり方
勝敗の決まり方は大きく分けてKOか判定決着があります。
KO(ノックアウト)
KOとは自分のパンチが相手に当たり、相手が倒れ10カウントを聞いても立ち上がることができない場合の決まり方。
最近は選手の安全が重視され、パンチで倒された選手に続行の意思があっても
・倒れ方がおかしい
・立ち上がってもふらついている
・目がうつろ
など、ダメージが深刻だとレフェリーが判断した場合、すぐにストップする傾向が強いですね。
TKO(テクニカルノックアウト)
このTKOもよくある決着方法ですが、
・ラッシュを受けて棒立ちになり反撃の意思が無い時
・ダメージが深刻だと見受けられた時
などの場合は、ダウンしてなくてもレフェリーの判断で試合がストップします。
このTKOも選手の安全面を考えて昔に比べて増えましたね。
ちなみに、ボクサーの戦績は勝利数の中でKOの割合がわかります。
10勝(6KO)3敗みたいな感じ。
僕も昔、対戦相手の情報が届いた時、KOの割合でパンチが強い選手なのかを推測してました。
たとえば、戦績が10勝(8KO)だっとします。とすると、(正確にはTKOも含みますが)相手はハードパンチャーの可能性が高いんですよね。
そんな相手とはあんまり戦いたくないのはみんな同じ。こんなとこからも色々と妄想を膨らませ、気分を凹ましてました。
判定
試合がKOで決着せず、両者とも戦いきった時は判定決着になります。
採点方法は?
判定決着の場合
リングサイドには3人のジャッジがいて、ラウンドごとに10点満点の減点法で両者にポイントを振り分けます。
そして試合終了時に各ジャッジのスコアを集計し、2人以上のジャッジが支持したボクサーが勝ちます。
ラウンドごとの採点方法ですが、
採点状況 | 採点方法 |
どちらも甲乙付け難い場合 | 10対10 |
どちらかが明確に有利だった場合 | 10対9 |
1度ダウンを受けた場合 | 10対8 |
2度ダウンを受けた場合 | 10対7 |
という採点になります。
具体的に4回戦の試合だったら、、
ラウンド数 | 選手A | 選手B |
1R | 10 | 10 |
2R | 9 | 10 |
3R | 10 | 8 |
4R | 9 | 10 |
合計点数 | 38 | 38 |
【1R】どちらも甲乙付け難く、両者に10点
【2R】選手Bの方が明らかに優勢だったので選手Bが10点で選手Aが9点
【3R】選手AがBからダウンを奪ったので選手Bが8点
【4R】選手Bの方が明らかに優勢だったので選手Bが10点で選手Aが9点
合計点数をまとめると、このジャッジの採点はは引分けになります。
ジャッジはどのように評価をしてる?
この採点基準が一番わかりにくい部分でもありますが、大きく4つの基準があります。
①有効なパンチを相手にどれだけ与えたか
②パンチの手数の多さ(積極性)
③ディフェンス技術を駆使して相手の攻撃を防でいたか
④試合運びはどちらが優れていたか
といった内容で総合的に判断されますね。
有効なパンチ数とパンチの手数の多さに(積極性)がわかりやすいかも。
そしてここが複雑なんですが、ジャッジごとで、有効なパンチを重視する人や手数の多さを重視する人など
採点基準がジャッジのボクシングに対する考え方に任せられているんです!
例えば、
有効打は多いが手数が少ない選手と手数は多いが有効打が少ない選手
が対戦して判定の場合、各ジャッジが重視する基準によって採点が大きく割れる場合があります。
これが、テレビの世界戦などでよくある採点が割れる原因。
見てる人はなんで?って思いますが、実はこういった背景があるんです!
人対人の競技なので、どうしても人の思考に依存した採点になりますが、今後AIが導入されて、「AIジャッジ」などが生まれたら面白そうです。
■ 他のボクシング用具についてはこちら!
■よく読まれている記事はこちら!
まとめ
今回は、ボクシングの試合の基本ルールや採点基準ついて書きました。
いかがでしたでしょうか?
プロボクシングの世界を少しでも知ってもらえたら嬉しいです^ ^
■その他のボクシング関連記事はこちら!
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。