■このブログは2018年7月7日に書きました。
こんにちは!
そばねこです。
このブログは、
元プロボクサー・現在デザイナーである、ソバネコがボクシングについて書いた記事です。
今回は、男子プロボクシングの階級と体重について書いています。
ボクシングの階級
男子プロボクシングの階級は、体重別に17階級に分けられています。
一番軽いのはミニマム級 47.62キロ以下一番重いのはヘビー級で90.72キロ以上になります。
階級名 | 体重表記(kg) | 体重表記(ポンド) |
ヘビー | 90.719kg〜 | 200以上〜 |
クルーザー | 79.379〜90.719kg | 175〜200 |
ライトヘビー | 76.204〜79.379kg | 168〜175 |
スーパーミドル | 72.575〜76.204kg | 160〜168 |
ミドル | 69.853〜72.575kg | 154〜160 |
スーパーウェルター | 66.678〜69.853kg | 147〜154 |
ウェルター | 63.503〜66.678kg | 140〜147 |
スーパーライト | 61.235〜63.503kg | 135〜140 |
ライト | 58.967〜61.235kg | 130〜135 |
スーパーフェザー | 57.153〜58.967kg | 126〜130 |
フェザー | 55.338〜57.153kg | 122〜126 |
スーパーバンタム | 53.524〜55.338kg | 118〜122 |
バンタム | 52.163〜53.524kg | 115〜118 |
スーパーフライ | 50.802〜52.163kg | 112〜115 |
フライ | 48.988〜50.802kg | 108〜112 |
ライトフライ | 47.627〜48.988kg | 105〜108 |
ミニマム | 47.627kg以下 | 105以下 |
ちなみに、ポンドというのはアメリカの表記基準です。
ボクシングの本場がアメリカなので、外国ではポンドで表されますね。
1ポンド=約0.454kg=約0.4536kg(日本換算)
例えば、スーパーフェザー級のリミットは126ポンドになるので、
126ポンド×0.4536kg=57.153kg
となります。
階級は日本と世界で競技人口の集中する層が異なります。
世界のボクシング競技者人口で見ると、日本人の世界チャンピオンは軽量級に集中しますね。
これは骨格と筋肉量の違いによっておこり、アジア人が最も力を発揮できるのが軽量級になるからです。フェザー級やSフェザー級あたりになると結構厳しくなる印象。
ちなみに、僕の階級は当初、ライト級でしたが途中から1階級下のスーパー・フェザー級に変更しました。
身長175cm / 体重65kgだったので、ライト級だともうちょっと絞れるな?って感じだったのが理由です。
この一階級の差についてはどんな影響が出るのか?については下の段落で説明します。
日本人世界王者の階級表
過去、現役含めて一般にも有名な日本人世界チャンピオン達を階級別で分けました。ほんとはもっと多いチャンピオンがいるんですがそこは独断と偏見で割愛を(悲)
リストにするとスーパーバンタム級以下の軽量級に偏っているかが良くわかります。逆にミドル級でチャンピオンになった村田選手と竹原選手がいかに凄いのかもわかりますよね。
竹原さんは若い人には「ガチンコの人」ってイメージかもしれませんが、ボクシング界では初のミドル級のチャンピオンになった凄い人なんです!
この中には複数階級を制覇したチャンピオンもいます。
ボクシングで体重を測るには?
実際にボクサーはどうやって体重を測っていると思いますか?
もちろん体重計に乗りますが、一般のデジタル体重計ではなく、こんなアナログ体重計を使っています。
よく、この上にしゃがんで測っているボクサーの姿勢を見たことあるんじゃないでしょうか。
どこのボクシングジムにも必ずこの体重計があり、これで測ります。また、試合前の公式計量もこのアナログ体重計です。
この体重計を使う理由は、デジタル体重計だと測る地域や内部表示で数グラムの誤差が出ることが多々あります。
それに比べてアナログ体重計は、実際に重りが内臓されており自分の体重と相対的に測れるんで誤差が出ないんです。
わかりやすく言うと、天秤式ってことですね。
ボクシングの階級はかなり細かいグラム数まで区切られます。
そのため、体重計は誤差が無い天秤式がマストなんですね。
昔と今の階級名の違い
日本のプロボクシングは、日本ボクシングコミッション(JBC)という団体が運営しており、1988年までは階級に「ジュニア〜級」や「ライト〜級」などの呼称がありました。
後に、WBAとWBCという世界的団体でルール統合が行われ、JBCもそのルールに合わせて、現在の「スーパー〜級」という呼称に統一されたんです。
戦後の昔のチャンピンオンによく、ストロー級やジュニアバンタム級などの呼称になっているのはこういう理由からです。
一階級の差
階級のところでも触れましたが、僕は現役時代にライト級からスーパーフェザー級に一階級下げて減量の辛さを味わっています。
ライト級
58.967kg~61.235kg
スーパーフェザー級
57.153kg~58.967kg
となり、通常時の体重が約65kgなので、
ライト級だと約4kg
スーパーフェザー級だと約6kg
減量することになります。
な~んだ。たった2kgか!と思うじゃないですか!
実際に僕も減量始まったら最初は結構落ちてたんで、「あっ!いけるいける!」と思ってたんですが、ところがどっこい。
ダイエット経験がある人ならわかると思いますが、何も運動していない状態から2kg落とすのと、ハードな練習を続けご飯を減らしながら2kgを落とすというのは、
まるで体に対する負荷が違います。
具体的に体に起こった症状をあげると、
・座ってから立つ度に起きる立ちくらみ
・常につきまとわる倦怠感
・動く度に起こるめまいと動悸
これ、あきらかにやばいやつ 笑
栄養管理をしっかりやっていれば、もっと防げたと今だったら思いますが、当時20歳そこそこの若造にはそんな繊細なことはできず、、、コントロールがうまくできませんでした。
よくTVでボクシングエリートが、家族の助けで栄養管理を考えた食事メニューを作ってくれるの見ますが、ああいうのって本当に大事なんです。
話がそれましたが、減量に入った時のあと2kgって本当に大変。
減量すれば当然、体のキレは出ますが、反面、筋肉・スタミナも落ちますし諸刃の刃であることは間違いないです。
減量の最後は、あと何百グラム落とせるかというギリギリの世界なので、
ボクシングの階級が細かいところまで区切られているのはこういった理由があるんです。
なので、ボクサーは試合前に減量という戦いに勝たなくてはいけないんですね。
ちなみに、最近体重超過で王座剥奪の話題が多いですが、僕らペーペーボクサーでも、体重超過なんぞした日には周りから村八分並みの扱いを受けていました。
いくら強くても体重管理も出来ないヤツ=根性ないヤツというレッテルが貼られ、ジムも管理不足という汚名を受けます。
階級制である以上、ボクシングって結構大変です。
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今回のまとめ
今回は、男子プロボクシングの階級と体重について書きました。
これからプロを目指す人も、そうじゃない人にも、ボクシングってどんな競技なのかを知ってもらえると嬉しいです!
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